◆木のはなし◆ コルク樫


コルク樫の主な産地として有名なポルトガルでは、全世界生産量の70%を生産しています。

そのほかに、スペイン、南フランス、北アフリカの地中海沿岸地域にだけ、

コルク樫は生息しています。

 

コルク樫というと、一番イメージしやすいのが「ワイン栓」

 

ワインは酸素と触れると劣化しやすく、逆に空気を断って長く熟成させると香味が

向上します。

永い年月をかけて熟成させるには、コルク樫の特徴でもある

 

水を通さないが、通気性がわずかにあり、腐敗に対する抵抗力も強いため

 

ワインには最適とされています。

 

日本でも、明治初期に国産ビール瓶にコルク栓が使われており、栓が抜けないよう針金で

コルクと瓶を固定していました。

1888年(明治21年)に発売されたキリンビールには、

大瓶で4.4㎝、小瓶で3.8㎝にスペイン産のコルク栓が使われていましたが、

引き抜くのに時間がかかり、抜いた瞬間、泡が噴き出すこともあったので、

次第に王冠へと移りかわっていきました。

 

そのように歴史のあるコルク樫ですが、最大の魅力は、

 

木を伐採するのではなく、羊の毛を刈るように樹皮だけを剥ぎ取って原材料

 

できる点です。

大変生命力の強い木で、大切に管理すると寿命はおよそ150~200年にも及ぶと言われます。

皮を剥がれても9年で再生し、木を伐採することなく何回も皮をはぐことができるので、

次世代に受け継がれている理想のエコ素材となります。

 

さらに断熱性・保温性・吸湿性・吸音性に大変優れ、

コルク樫自身空気を含んでいますので、冬場でも温かみがあり、また硬くない木材です。

 

★この記事を書いたのは: 野本 です★

 

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